コラム

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からだの豆知識

コロナ禍で思うこと

長引くコロナ禍の中、東洋医学者として何ができるのか色々考えています。
今回は最近の考え方の変化についてつらつらと書かせて頂きます。

今までは、早くコロナが抑えられ、元の社会が戻ることを待ち望んでいました。
しかし、非常事態宣言による外出の自粛や学校の休校、テレワークの推進等の社会の変化で考え方が少しずつ変わってきました。

コロナ等の天災は抑え込むものではなく共存していくものだと考え、何ができるのかを考えていく必要があると、、、
”人は自然の中の一部で、従来の考え方を見直す時期に来ている”、と伝えているのだと、、、

休校中、毎朝息子と近くの公園にトレーニングに行くと、多くの親子がトレーニングをしていました。ケンカしながらも家族が向き合う時間が増えたことは、苦しみの中にも多くの気づきありました。
仕事についても、忙しい日々から自分や家事に回す時間がふえ、断捨離や読書ができました。治療院としての不安は尽きませんが、そこに留まっていては何も変わらないと、、
今まで抱え込みすぎていたものを手放し、今を受け入れ、今の基礎で何を積み上げていくかを考える様になっている自分に気づきました。
そうすると、患者さんへの向き合い方が変わってきました。

今までは不調を中心に治療にあたっていましたが、不調だけでなく不安や生活を聞き、生き方全体を一緒に考えていく事が大切だ、とより強く思うようになりました。
東洋医学は元々病気だけではなく人間や自然【万物】を診ると言われています。東洋医学に携わり20年、やっとその入口にたどり着いた気がします。
その中でも大切だと感じるのは、”今、大切な人や物”を見つめる作業です。
先の不安から今を見失うことはよくありますが、多くの人や自然との繋がりを取り戻す事で自律神経が整い、元気が出てきます。元気であれば、考え方も前向きになり行動を起こすことが出来ます。患者さん達の心が変わった事で起きた奇跡を沢山見てきた事を思い出しました。
不調はあくまで氷山の一角。その下にある過去や不安も見つめながら治療にあたっています。
体を整え、自律神経を整え、心を整え、生活環境を整える壮大な治療に取り組んでいます。
不調だけでなく、不安や生活の事、何でも相談して下さい。

公開日:2020/7/12