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からだの豆知識

東洋医学の豆知識②五臓編~脾~

東洋医学の豆知識、五臓編がスタートします。今回は~脾~消化器系の臓器です。

東洋医学でいう脾の働きは主に3つあります。【】内は東洋医学の専門用語です。
①消化・吸収を調節する【運化】
②内臓を正しい位置に保つ【昇清】
③血が血管から漏れ出ないようにする【統血】

1つずつ説明していきます。
①消化・吸収を調節する【運化】
胃や小腸をコントロールし飲食物から栄養や水分を吸収して【気・血・津液・精】を作り全身に運ぶ。
この働きが悪くなると、食欲不振、お腹の張り、腹痛、下痢が起こる。水分【津液】が多すぎると痰になり喘息や咳の原因となる。

②内臓を正しい位置に保つ【昇清】
内臓や栄養を持ち上げる働き。
この働きが悪くなると、胃下垂,脱肛、慢性の下痢、食後の強い眠気などが起こる。

③血が血管から漏れ出ないようにする【統血】
血を血管内に留める働き。
この働きが悪くなると、不正性器出血、血便、血尿などがおきたり、よだれの過少・過多にも繋がる。

また、考えすぎは脾を傷つける、とされています。
脾を傷めると思考がまとまらず、くよくよと考え続けるようになります。
長年治療をしていて脾が弱い方が一番多い印象です。思い当たる症状が多いのでは?

参考文献 : 東洋医学のしくみ  兵頭明   新星出版社

公開日:2020/2/16